シャドーボクシングについて

ボクサーの基本のトレーニングは以下の4つに分類されます。

・シャドーボクシング
・サンドバック打ち
・ミット打ち
・スパーリング(実践練習) 

他にもアップの縄跳びやパンチングボールといって補助的なトレーニングもありますが、大きく分けると上記の基本練習で構成されています。 

最近は世界チャンピオンと対談する機会もあるのですが物凄く驚いたのは、
サンドバック打ちをやらない(木村翔選手)ミット打ちをやらない(伊藤雅雪選手)選手もいて皆それぞれだなと感じました。 

しかし、基本のシャドーボクシングや実践練習のスパーリングをやらない選手はほとんどいないと思います。

そのため試合に勝つために必要なトレーニングのひとつにシャドーボクシングがあります。

シャドーボクシングとは型を磨いたり相手を想定したりと色々な要素のトレーニングを組み合わせて練習できます。
シャドーボクシングのトレーニングは以下のような練習ができます。 

・パターンを覚えて反復する
ボクシングは基本のパンチ(ストレート、フック、アッパー)で構成されています。相手と戦うときはこのパンチを組み合わせたコンビネーションを打ちます。複雑であればあるほど、相手も読めないのですが、とっさに打てるものではありません。

そのため試合で使えるようになるには無意識化で打てる必要性があります。
それを練習で体に覚えこませていきます。
シャドーで体に覚えこませ、サンドバックやミットで実際に打っていく事で実践でも使えるようになります。 

・クセを修正する
ボクサーというのは知らず知らずのウチに打ち方に癖が出てきます。
ガードが上がってしまったり体がブレてしまったり癖が出てきます。トレーナーから指摘があった事を修正するために鏡を見ながら修正していきます。

自分で正しいフォームを理解して見ながら打つ事で綺麗なフォームで打つ事ができます。見て修正したら見なくても体が覚えていくので反復して体に染みつかせていきます。 

・戦略、戦術をイメージする
ボクサーにはこの戦い方をしたら負けないという勝ちパターンがあります。
俗に言う自分のボクシングというやつです。自分のボクシングをするには、
大枠としての戦略とそれを遂行するための戦術が必要になってきます。

私の場合は戦略として、
【パンチを貰わないで当てる距離で戦う】という戦略がありました。
そのための戦術として、
出入りを活かした戦い方、
脚を使いジャブを使いながらの戦い方、相手のパンチを避けたからの反撃、
などのパターンを用意していてそれを組み合わせて戦いを構成していました。そのパターンの練習をシャドーボクシングで作っていきます。 

・相手の対策をする
相手をイメージして戦うのにもシャドーボクシングは応用できます。
相手の映像を見て相手のスタイルを想い描いておきます。ここで注意したいのは細かい所までイメージしてしまうと本番でギャップが生まれるため大まかなスタイルをイメージしておく事です。
映像で見たのと実際に向かい合うとでは大きく違います(相手も自分向けに変えてくるため)そのため相手のスタイルに合わせて自分がどう戦うかの組み合わせを練習していきます。

大まかに分けるとボクサーは3つのスタイルに分けられます。
脚を使ったアウトボクサー、前にせめてくるファイター、中間距離で戦うボクサーファイター。そのため相手のスタイルに合わせて自分の戦い方を決めてパターンを繰り返すのがいいと思います。
これは上記の戦略、戦術をイメージすると組み合わせていくと精度が高まります。 

ここで注意しておきたいのは相手の対策をし過ぎないという事です。
相手の対策をしすぎると相手に合わせた戦い方になってしまいペースを握れません。そのため自分のボクシングをするためにどう戦うかで戦い方を決めておいた方がいいでしょう。 

・心拍を上げて負荷をかける
スタミナアップにもシャドーは効果的です。私の場合はトレーナーに時間を計ってもらい15秒間ダッシュを合間に入れていました。シャドーボクシングの中にダッシュを5回から6回入れる事で、ペースの掴み方やイレギュラーでのスタミナを使います。そうする事で試合を想定した戦い方で自分を追い込む事ができます。重りを持って負荷をあげることも効果的です。
戦いの中に心拍をあげる箇所を作ることでメリハリが効いた戦い方ができます。

以上のようにシャドーボクシングをひとつとっても色々な練習ができます。

どんな練習をしたかよりも自分の頭で考えて練習をした方が自分の身になります。強くなるためにはトレーナーやコーチから言われた練習をただこなすのではなく自分で主体性を持って工夫してトレーニングをする事が強くなり近道です。

ぜひ参考にして見てください。

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